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「1/4 の奇跡」、長岡京にて
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1月9日、
友人のMさんの紹介で、長岡京で行われた「1/4 の奇跡」という映画の自主上映会に行ってきました。
上映会では突然スピーチを頼まれ、あわてながらも映画紹介、短いスピーチをさせていただきました。
以下、スピーチした大体の内容です。


「1/4 の奇跡」という映画の名前を聞いたのは6~7年前でした。
その頃僕は、カリフォルニア州のシリコンバレーにある遺伝子工学の会社にウェブマスターとして勤めていました。もともと人体の持つ不思議さとかDNAの事に興味があり、入社してから少しずつ勉強していて色々な本を読んだり、ビデオを観たりしていました。その時に見たテレビ番組の一つに「NHKの人体」という番組がありました。

その番組の中で、興味深い一つのエピソードがありました。
あるアフリカの村で、1/4 の人達が鎌形赤血球を持っている事が解りました。鎌形赤血球は血液の流れを悪くさせ、色々な弊害を越して、人を病気にさせたり障害を起こさせたりしていました。しかしそれはマラリアから身を守る為の人体の持つ不思議な知恵だったのです。鎌形赤血球を持っている人達は、マラリアが発生しても生き残る事が出来、そのため村の人達は絶滅しないで生き残る事が出来るのです。

人体の持つ不思議な知恵というのは、DNAの配列をも変えてしまう。DNAとはとても変化しやすく、ミュータント(突然変異)を創り出す。その結果生まれてくる人間は、他の人とは少し変わった物を持っている。それが社会の中では適応していないと見られる場合も多い。
だけど長い目で見て、未来に何かを繋げるため、子孫を残す為には絶対に必要な事なのです。


僕はその頃、20年もの長い間日本を離れていて、親や親戚から見れば「糸の切れた凧」のように思われていたのに違いない。日本語も少し変でぎこちなくなっているし、普通の日本人ではない。
「いったい自分は何なんだろう?」と自分自身のアイデンティティーを考えていた思っていた頃だった。
そんな頃そのNHKの鎌形赤血球についての番組を見て、
「ああ。自分は他の日本人とは違っているけれど、それは人類という大きな視点から見れば、間違った事ではないのかもしれない。きっと日本人の発展という大きなテーマから見たら正しい事をしているんだ」と思わせてくれました。

誰でも「オンリー ワン」の才能を持っている。誰でも人の役にたって社会貢献出来る。
「1/4 の奇跡」という映画に出てくる鎌形赤血球についてのお話、未来の子供たちへ大切な物を繋げるというテーマは、観る人に感動を与え、そして将来への夢や希望を見させてくれます。
もしまだ観ていないなら、是非ご覧になってください。お勧めです。


(写真は、僕が帰国する前にサンフランシスコでホスピスをさせていただいた友人のテルさんの手です)
by rev-umachan | 2012-01-11 21:42 | アルジャーノン プロジェクト
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