瀬織津姫のいる処
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その神社は、京都から車で一時間ぐらいの処にあった。
大通りから外れ、大きな川に架かる橋を渡ると、そこにそれほど大きくも無い神社があった。雨上がりで曇っていたせいだろうか、境内は湿っていて暗く感じられた。そしてそこへ入ると、とたんに私の頭が重くなって、痛くなってきた。
「ほう。ここが私を呼んだらしい」
私は、そこへ来た意味を何となく理解した。

そして、私はお祈りを始める。
綺麗な着物を着た女性の姿が見えてきた。瀬織津姫という、其処で祭られている髪の長い、綺麗な女性の神様だ。
「私は周りにいる者達が邪魔で、思い通りに身動きが出来ないのです」そう声が聞こえてくる。
そう言われて境内の中を見渡して見ると、小さな黒い霧のような塊が幾つも宙に浮かんでいるのが見える。一つの塊は1メートルぐらいの大きさはあっただろうか。それが幾つも宙に浮かんでいる。

私は頭の中で、一つずつ黒い霧を選んでは境内から取り外していく作業を始めた。一つずつ、丁寧に、取り外しが無いように外していく。
そうして三つ目を外した時、黒い霧があったその場所から突然、「バサッ」っと、大きな音が聞こえた。
それは、大きな木の枝が地面に落ちてきた音だった。それはまるで、私の消した黒い霧の抜け殻のようだった。
その落ちた枝を良く見ると、切り落とされた鬼の手のような形をしていた。そしてその指のような枝の形が指している方向を見ると、そこには小さな祠があった。
それは、「その祠に行け」という印だったのだろう。

その祠に向かおうとすると、「もうこれで十分だろう。お前は結構がんばった。もうこのまま帰った方がいいんじゃないか」と言う声が聞こえた。
私がいくら頑張って黒い霧を外しても、それらは数限り無く存在しているように思え、私はその時諦めかけていた。「もうだめかも知れない」という気持ちが頭の中をよぎっていた。

そう思いながらも、とりあえず祠の処へ行くと、それは猿田彦神を祭っている神社、祠だった。
そこでお祈りをすると、「もうだめかも知れない」という気持ちは何処かへ消えてしまっていた。猿田彦神が助けてくれたからだったのだろうか。
そして心の中に、「もう一度やらなくては」という強い気持ちが湧いてきた。

もう一度、瀬織津姫の御前に立つ。そして般若心境と観音経を唱えさせていただく。
それに伴って黒い霧は少しずつ消えていく。それでもそれらの全部はなかなか消えないでいる。

「おまえは甘いんだよ。もう諦めた方がいい」と言う声が、宙から聞こえてくる。
「まだ、自分の中に甘いところがあるんだ。だから負けているんだ」そう私の心の奥から声がする。
「このままじゃ駄目だ。自分自身を良く見ろ。自分の心を良く見るんだ」と、自分自身に言い聞かせる。
そして、私は自分の心の奥深くを見つめていく。地球の上に立ち、天と地の間に存在する自分自身を大きな視点から眺めていく。

そして私は、天の龍と地の龍にお願いをする。すると赤い地の龍が、地の中から昇ってくるのが見えた。足の裏から地球の熱いエネジーが昇ってきて、つま先から頭の上まで熱くさせた。
その熱くて赤いエネジーは、どんな重くて暗いエネジーをも焼き尽くしてしまう力を持っていた。そうして、宙に浮かんでいた黒い塊たちは全て消えてなくなってしまった。

「ふう。やっと終わった。こんな相手に、こんなに手こずるなんて」
何とか自分の役割を果たす事が出来たとは言え、自分自身の甘さが浮き彫りにされた出来事だった。
「このままでは先が思いやられる。何とかしなくては」と痛感させられる。
そして境内を去る時、「未熟者」と、頭の隅の方で小さな声が響いた。


http://www.genbu.net/data/oumi/sakunado_title.htm
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by rev-umachan | 2009-08-01 09:09 | ハウスヒーリング | Trackback | Comments(2)
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Commented by ニンジャガイ at 2009-08-05 21:28 x
お久しぶりです。今は、まだアメリカでしょうか。それとも日本。天と地の龍、地の龍のエネルギーが、乱れ、場の清浄が失われていく。やがて、人間に悪意が満ちて、犯罪の起き易い地へと変貌する。新宿が、そうです。うまちゃん、お時間のあるときに、僕に連絡くださいね^^
Commented by rev-umachan at 2009-08-06 04:51
忍者さん、お久しぶりです。今はカリフォルニアに居ます。もうすぐ日本に行きますよ。
そう言われれば、最近の東京は元気が無いような気がしていました。
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