腹の蟲
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「こんなに幸せな気持ちになれるなんて・・・」
さっきまで咳が止らなかった女性が、そう言ってくれた。

僕は感覚を研ぎ澄ませて、
ただずっと彼女の足の裏を触る。
足の裏から身体の隅々に神経を走らせて、
身体の痛みを感じ取っていく。

身体の痛みは、心の痛みとなって、
僕の脳に入ってくる。

そして僕は彼女の痛みを自分の痛みとして、
削ぎ落としていく。

お腹の痛みが蟲となって見えてくる。
蟲は居心地が悪そうに「ごそごそ」と動いている。
僕はその蟲を痛みと供に削ぎ落とす。

「こんなに幸せな気持ちになれるなんて、思ってもみなかった。」
ヒーリングの後にそう言ってくれた彼女の顔はとても幸せそうで、
もう思い残す事は無いというような顔をしていた。


あれから一週間後の今日、
彼女が永眠したと聞いた。

思えば、肺がんで3ヶ月の命だと言われてから3年近くの月日が流れた。
一時は、これまで永らえたのが不思議なくらい元気だった。

それがずっと連絡もなかったのに、彼女は僕に会いたいと電話をくれて、ヒーリングを受けてくれた。
ヒーリングで咳や痛みが無くなって永眠出来たのが、せめてもの救いだったのかもしれない。

最後の最後の死ぬ間際に、僕に連絡してくれた意味を考えないではいられない。

「何故、連絡してくれたんだろう。
僕に何をして欲しかったんだろう。
僕はちゃんと正しい事をしたんだろうか。」

彼女の元気だった頃の顔を思い浮かべては、涙が流れる。
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by rev-umachan | 2014-03-24 01:08 | 個人セッション(ストーリー) | Trackback | Comments(4)
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Commented at 2014-03-24 02:37 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by rev-umachan at 2014-03-24 12:34
白蓮さん、
ご無沙汰しております。メッセージありがとうございます。
死というのは、楽しくて嬉しいものだと、ダライ・ラマ法王猊下が言っていました。その事を確かめたかったのかもしれませんね。
幸せそうな顔で、眠るように亡くなっていったそうです。
Commented by まんまる かい at 2014-03-28 12:57 x
その方は きっと御礼を言いたかったんだと思いますよ。
死は卒業とも言いますし 生きている者が前を向く事が感謝に繋がるんだと僕は思います。

…お二人共に いいご縁を頂けたんですね。
Commented by rev-umachan at 2014-04-06 18:13
まんまるかいさん。
コメントの承認が遅くなって、申し訳ないです。
死というのは、色々と考えさせられます。魂の本質を見させられますね。
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