中庸(ちゅうよう)と言うのは中間という意味で、どちらでもないという意味です。チベット仏教の仏語では死んでから産まれ代わるまでの間を言います。(本来は中有と言うようです) 死んでひとつの人生が終わってから輪廻転生して次に生まれ代わるまでの期間というのは、肉体が無い魂の存在になれる時です。その時に経験する純粋な魂の存在というのは、自分自身に嘘がつけない時であり、自分自身の心の奥に押しやられた潜在意識が浮かび上がってくる時期です。 人は皆、中庸を経て生まれてきて、やがて死んで肉体を離れて中庸に帰っていきます。 魂の観点から見れば、肉体を持って生きている状態よりも、魂の存在に帰っていく中庸の方が本来の居場所、ホームと言えるのかもしれない。 生まれて来る時には中庸の事は覚えてない。しかしごくたまに覚えている人がいて、その記憶の事を中間生記憶と言うらしい。 中庸というのは、前世での経験を振り返って思い出して、生きていた時に何をしたのかを復習する場所であり、そして次の生に向けて何をするのかを準備する場所です。 何事にも、何をするにも、何処へ行くのにも目的があります。あらゆる物にもそこに存在する意味があり、目的があります。何処かへ行こうとする時も、目的地、意味がなければ方向性が決まりません。 目的が無いまま何処かへ行こうとすると、その時その時の状況や周りの人達の影響に振り回され、あっちへ行ったり、こっちへ行ったりしてエネルギーや時間を無駄に過ごしてしまいます。 目的が無いように旅行しているように見えても、偶然の出会いを楽しもうとする場合もあります。しかしそういう場合でも偶然の出会いを目的にしているのであって、何も目的が無い訳では無いのです。 そんな目的を持って歩くと、不思議と意味のある出会いに出くわすものだから、目的があってこそ得るものがあるのでしょう。 人生という旅行、ジャーニーの間にたどり着く目的の場所は、中庸で決められます。皆、中庸を経て生まれてくるならば、皆がそれぞれの目的があって生まれてくるはずなです。 それがいつの間にか本来の目的を忘れてしまい、あっちへ行ったりこっちへ行ったりとうろうろしてしまう。 何とかして中庸の時に持っていた目的を、思い出す事は出来ないのだろか。その目的を思い出しさえすれば、生きやすくなるんじゃないか。 そういう思いを持ってリードしたメディテーションは、まるでそこの会場が生きているかのように皆の胎児の時の様子を思い出させてくれました。そして中庸の時に持っていた純粋な生きる目的を浮かび上がらせてくれました。 その時、皆がメディテーションしている様子は、穏やかで幸せそうでにこやかで、まるで赤ちゃんの時のような顔をしていました。 100人以上もの人達が見せてくれたそんな幸せそうな姿は、僕自身を幸せな気持ちにさせてくれ、一瞬で至福の時に変えてくれました。 参加してくださった皆様に感謝です。ありがとうございました。
by rev-umachan
| 2014-06-07 01:54
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