アブダクション(拉致)
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サンフランシスコに、ちょっとした日本料理を出すオーガニック・レストランがある。
こじんまりしていて、15人も入ったらいっぱいになってしまうような小さいレストランだ。
養殖ではない魚や、オーガニックの野菜しか出さない。
そして、それらの料理方法も凝っている。
肉を食べない私には、そういった料理とは相性が良い。箸が良くすすむ。
そこに最近、週一回の割合で行くようになった。

そこで食事する時は、二時間くらいかけてゆっくりと食事をする。
店の閉める頃になると、女主人が出てきて一緒にビールで乾杯しながら、少し話しをしたりもする。彼女の名前は、Yさんという。

その夜も、彼女とお話をした。
そしてその時は、彼女が少し変わった話をした。

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私の知り合いに、気功の先生がいるんだけどね。
宇宙人にアブダクション(拉致)されたんだって。
それでね、地球に帰ってきた時に解ったんだけど、彼女の太ももの所に鉄片がインプラント(移植)されていたんだって。

この間、その人と私と、ジョージ・ルーカスという会社のオフィスの人とで食事したんだけど、
「ジョージ・ルーカスで作った映画、スター・ウォーズというのがあるんだけど、それに出てきたのと、宇宙はまったく一緒だった。」って言っていたのよ。
それでね、その人が地球に帰ってきてから、ある事が出来るようになったのよ。
その出来るようになった事っていうのは、目で見ただけで、人の痛みが消えるようになったそうなのよ。
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「へー。そういう事もあるんですね。いいなぁ。ただで宇宙旅行出来るなんて。」と、面白がって、私が言った。
「それはそうかも知れないけど、私はそんなの嫌だな。」
「あーあ。今日はなんだか左肩と頭が痛いわ。その人に見てもらいたいくらいだわ。」と、彼女が言う。

「へー。左肩と頭ですか。その辺ですか?」と言いながら、私は指で、彼女の頭と肩を指した。

「まだ痛いですか?」と私が聞くと、彼女は、

「あら。もう痛くない。今、痛かったのに。」と、痛かった場所、肩と頭を触りながら、痛みを確かめようとする。

「左肩の痛みが取れたと思ったら、今度は右肩の方が痛くなってきたわ。」と言う。

「へー。そこですか?」と、また指で彼女の右肩を指す私。

そして、「あらっ。もう痛くない。不思議ねぇ。」と彼女が言う。

「あなたの向かい側に座っただけで、痛みが取れたわ。不思議ねぇ。」と、彼女はきょとんとした不思議な目をしている。まるで宇宙人でも見るような目をしている。

私はと言えば、「へー。宇宙人がねぇ・・。不思議な事もあるんですね。」と、大根の煮物を箸でつつきながら、宇宙人の話を考えていた。
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by rev-umachan | 2008-05-28 16:04 | 個人セッション(ストーリー)
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