カテゴリ:個人セッション(ストーリー)( 14 )
腹の蟲
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「こんなに幸せな気持ちになれるなんて・・・」
さっきまで咳が止らなかった女性が、そう言ってくれた。

僕は感覚を研ぎ澄ませて、
ただずっと彼女の足の裏を触る。
足の裏から身体の隅々に神経を走らせて、
身体の痛みを感じ取っていく。

身体の痛みは、心の痛みとなって、
僕の脳に入ってくる。

そして僕は彼女の痛みを自分の痛みとして、
削ぎ落としていく。

お腹の痛みが蟲となって見えてくる。
蟲は居心地が悪そうに「ごそごそ」と動いている。
僕はその蟲を痛みと供に削ぎ落とす。

「こんなに幸せな気持ちになれるなんて、思ってもみなかった。」
ヒーリングの後にそう言ってくれた彼女の顔はとても幸せそうで、
もう思い残す事は無いというような顔をしていた。


あれから一週間後の今日、
彼女が永眠したと聞いた。

思えば、肺がんで3ヶ月の命だと言われてから3年近くの月日が流れた。
一時は、これまで永らえたのが不思議なくらい元気だった。

それがずっと連絡もなかったのに、彼女は僕に会いたいと電話をくれて、ヒーリングを受けてくれた。
ヒーリングで咳や痛みが無くなって永眠出来たのが、せめてもの救いだったのかもしれない。

最後の最後の死ぬ間際に、僕に連絡してくれた意味を考えないではいられない。

「何故、連絡してくれたんだろう。
僕に何をして欲しかったんだろう。
僕はちゃんと正しい事をしたんだろうか。」

彼女の元気だった頃の顔を思い浮かべては、涙が流れる。
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by rev-umachan | 2014-03-24 01:08 | 個人セッション(ストーリー) | Trackback | Comments(4)
黄泉の国
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僕は暗くて深い、心の深遠へと潜っていく。
今まで行った事のない深さへと潜っていく。
深く、深く、遠い暗闇の中へ、

そこに彼は立っていた。
もう少しの時間でいいから、身体に帰ってこないか?
そう言う僕に、彼は黙って首を横に振った。

家に因縁があるらしい。
僕はその因縁を治していく。
もつれた糸を丹念に根気強くほどいていくように。

彼にもう一度聞いてみる。
帰ってこないか?
彼は再び首を横に振った。

怒りの感情が家に覆いかぶさっている。
その怒りのエネルギーを取り除いていく。
息を止めて、薄いベールをピンセットで取り除いていくように。

帰ってこないか?
彼はまた首を横に振った。

彼の頭が赤くよどんでいる。
腫瘍が破裂して血が回っていないようだ。
僕はその赤く緊張したエネルギーを身体から外していく。
空気中に溶けて消えていく煙のように。

僕は出来るだけの事をした。そして暗闇の中から戻る。
深い深い黄泉の国、そこは遠い昔、何時か行った処。
僕の魂よ、帰ってこい。深い暗闇の中から。

次の日の夜。彼は身体に帰ってきた。
そしてしばらくの間、家族に別れを言う為にそこに居てくれた。
あなたが一時的でも帰ってきてくれた事には大きな意味があります。
ありがとう。
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by rev-umachan | 2010-07-27 12:01 | 個人セッション(ストーリー) | Trackback | Comments(0)
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「猫が嫌い」と言っていた友人がいた。
「何故だか理由は解らないの。でも、猫が嫌い。猫を見るのも、猫の写真も見るのが嫌」と言っていた。
雑誌に猫の写真が載せてあるのを見ると、彼女は写真の上に紙を張って見えないようにしていた。それはまるで、記憶の深い処にある恐怖に蓋をしているようにも見えた。

そんな彼女に、「何故、猫が嫌いなのか理由が知りたい」とセッションを依頼された。
セッションでは、彼女のオーラを見ていき、そしてチャクラを調整していった。
そして、彼女の過去世を見た時、大きな黒豹が見えてきた。
場所は東南アジアで、時代背景は数百年前の出来事、彼女はジャングルに近い小さな農村にいた。その過去世で、彼女は小さな女の子だった。夕闇せまる暗闇の中。彼女は黒豹に襲われて死んでしまった。

その事を彼女に伝えると、彼女は「そう。猫が怖いという訳じゃなくて、猫科の動物が嫌いだったのよ」と言った。
「どうですか。この時の感情を消して、新しく生まれ変わろうという気持ちはありませんか?」と、僕は尋ねた。
「殺されて死んでしまったという事実は消える事はありません。でもあなたが望むなら、その時のあなたの感情、恐怖を消す事は出来ますよ。その時の恐怖が消えれば、あなたの猫嫌いも良くなるかもしれません」
「そんな事が出来るんですか」
「もしあなたがそれを望むならば、出来ますよ」僕がそう言うと、彼女は意を決して私に告げた。
「やります。私の猫嫌いを治したい」

そして僕は彼女の過去世を、もう一度見つめだした。そして黒豹に襲われて死んでしまった、その時の彼女に話しかけた。
「あなたの今の感情。黒豹に襲われて怖いという感情を消させてもらうよ。この問題は未来のあなたに関する大きな問題に発展してしまうからね」
そう言って僕は彼女の恐怖という感情を消していった。

「どうですか。猫に対して何か感情が変わりましたか?」
「うん。猫に殺されてしまった私。可愛そうな私がいたんだな。って感情はあるけど。もう、猫に対する恐怖はないです。猫嫌いが治ったわけじゃないけど、もう猫を見るのは平気みたいです」と彼女は言った。

目の前に座っているおだやかな表情をしている彼女を見ると、もう何かに脅えるような表情はなかった。
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by rev-umachan | 2010-07-26 10:35 | 個人セッション(ストーリー) | Trackback | Comments(0)
ほっとする生き方
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久しぶりに一緒に飲みに行ったNさん。長年の付き合いで僕を知り尽くしているからなのだろう。彼の言う言葉は僕の真髄を見せてくれるような気がする。


もう20年だよ。うま君は20年前とちっとも変わっていないな。
あの頃も、引越しするのに部屋がどうのこうのと言っていたよね。
ほら、サンフランシスコにあったジャパンセンター近くの週払いのレジデンスホテル。あそこに住んでいて、仕事に一緒に通っていたよね。

人というのは、状況や環境によって、上手く立ち回って、状況によっては性格まで変えていってしまうものなんだ。
そりゃ、20年も経てば、世の中に揉まれて、色々な人に出会って、色々な経験をして、良しにつけ悪しにつけ、人の性格というのは変わってゆくもんなんだ。
そういうのが、うま君にはちっとも無い。全然、変わってない。人や世の中の状況に影響を受けて、性格や生き方が変わったというのがちっとも無い。

自然が持っているような雰囲気とでも言うのか、見る人を安心させるような、そんな雰囲気があるんだよ。それは、正直な心とでも言うようなものなんだろうね。自分の心に常に正直に生きているって事なのかな。

それは、簡単なようで、なかなか人には真似が出来ない事なんだよ。
そんなのがヒーリングに影響していると思うね。会う人が何となく、どことなく安心するって言うのかな。そういう処から考えると、うま君のヒーリングというのが理解できる。
うま君に会う人が、こんな生き方もあるんだって思って、ほっとするんじゃないかな。


ヒーリングやカウンセリングなどにまったく興味も理解も無いNさん。だけれども、彼は彼なりに僕の生き方と照らし合わせて、僕のヒーリングを冷静に理解し、分析しようとする。不器用な生き方でも、20年以上も正直に続けていれば理解されるものなのかもしれない。そんな僕の行き方が、それなりに形を作り出しているのを彼の言葉から感じた。
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by rev-umachan | 2010-04-21 17:51 | 個人セッション(ストーリー) | Trackback | Comments(0)
一言
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「今日は鬱の人が来るね。この人には何か音が必要だね」
瞑想から目覚めた僕は、そう言ってゴールデンボールを取り出した。チベット仏教で使う金色のボールの事だ。チーンと鳴らして淵を撫ぜると共鳴していい音が鳴る。
「願わくば、この人の心に平安がありますように」と想いを込めながら、ゴールデンボールを鳴らした。

そしてお客様が部屋に入ってきた。見るからに元気が無い、鬱っぽい顔をしていた女性の方だった。
彼女の父親が半年程前に亡くなられた頃から、そんな状態になってしまったそうだ。
常に死を意識しているような状態だった。

僕は彼女と話をしながら、彼女の進む今後の方向性を決めていく。そしてそれに合わせてエネルギーを動かしていく。
セッションも終わりに差し掛かった頃、僕は彼女に聞いた。
「何か質問はありますか?何についての質問でもかまいませんよ」
すると彼女はこう言った。
「私のお父さん。癌の告知をされてから3ヶ月で死んでしまったんです。言い残した事いっぱいあると思うんです。今、お父さん、私の右肩の方に居ますよね。肩が暖かいから、此処に居るのは解っているんです。」
「私に言い残した言葉って一体何なんでしょう?それを教えて欲しいんです」

僕は目を瞑って彼女のお父さんを見つめた。彼の言葉を聴いて、それを口にした。
「生きて欲しい」
「お父さん、あなたに生きて欲しいって言っていますよ」

「それが、お父さんが私に言いたい言葉なんですか?」
「そうですよ」
そう僕が言うと、彼女の瞳から涙がぼろぼろと流れ始めた。

「お父さん」
泣きながら、咽びながら、肩を揺らしながら彼女はそう吐き出すように口にした。


2時間という長いセッションの中で、彼女に残ったのはたった一言、「生きて欲しい」という言葉だけだった。そしてその一言が彼女を変えた。セッションを終えた後、彼女の鬱は無くなっていた。
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by rev-umachan | 2010-03-30 18:16 | 個人セッション(ストーリー) | Trackback | Comments(0)
水が売れた日 (1)
昨晩、大阪で行われた仲間内の「野菜料理ポットラック パーティ」に行ってきた。
大勢の人が来て、色々な話をしていてなかなか面白い集いだった。

時間が来て、ほとんどの人が帰った頃、ある女性の方が「脇の下あたりに腫瘍がある」と言った。
私は数メートル離れた処から、その腫瘍を見てたのだけれど、口からゲップが出始めた。
「やばい。自分の身体が反応している」
そう思い始めたら、言わずには終えなくなった。
「ちょっと、動かしていいですか?」そう聞いて、腫瘍の辺りにあった赤いエネジーを数メートル離れた処から動かした。
すると、「あら。もう腫瘍が半分くらいの大きさになっている」と彼女が言った。どうやらその時、エネジーはちゃんと動いてくれたようだった。

そして今朝、「昨日、腫瘍の大きさが半分になった人がいたんですよ」と、部屋のスイッチを直しに来た管理人さんに話をしたら、「僕も腫瘍があるんですよ」と言い出した。
「ほら、ここに。ちゃんと見せますよ」と言うと同時にズボンのベルトを緩め始めた。
「ちょっと。こんな処で・・。」と言う私だったのだけれど、「ちゃんと見てくださいよ」とズボンを半分脱いで、右足の付け根の辺りにある赤ちゃんの拳くらいの腫瘍を見せた。
「あらま。これ癌じゃないの?」と、冗談で言う私に彼は、「いや。これは良い癌。良性の腫瘍です」と焦った顔で言う。
「へー。そうなんだ」と言いながら、腫瘍には直接触らないでその周りにあるエネジーを動かす。すると、「あら。小さくなってる。一瞬で半分くらいになってる」と彼は口と目をまんまるに開けて驚いた。
これは自分の願いを言う良いチャンスだ。と思って「管理人さん。来月の家賃を唯にしてくださいよ」と言ったのだけれど、あまりにも驚いた様子で私の言葉など耳に入らない。目を丸くして宙を見ている。そのままうつろな目をしながら、足も地に付かない様子で帰ってしまった。

それから10分ぐらいして彼がまた部屋に来た。今度は彼の抱えている体の問題を相談をしにきたのだった。「あらま。今までこの人からこんな相談受けた事、無かったなぁ」と驚く私なのだけど、問題の原因が食生活だとすぐ解った。
「それだったら、この水試してみませんか?毒素を浄化してくれますよ。2リットルで100円です」と言うと、「そんなに安いんだったら1ダース買います」と言ってくれた。

その話を、最近行き始めた「英語でレイキ」のミーティングで言ったら、その時来ていた女性が「幾らなんですか?」と聞いてくれた。前回のミーティングでヒーリングを15分ぐらいしてあげた時、鬱が治った女性だった。
「ちょっと高いんですけどね。2リットルで100円なんですよ」と私が言ったら、「ああ。それなら6本買います」と言ってくれた。そして他の友人も6本買ってくれた。
という訳で、1日に3人もの人が水を買ってくれた。ああ、今日はなんて良い日だったんだ。♪
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by rev-umachan | 2010-03-28 14:16 | 個人セッション(ストーリー) | Trackback | Comments(0)
パンドラの箱:
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ギリシア神話に出てくる黄金の箱。その中には、病気、盗み、ねたみ、憎しみ、悪だくみなど、この世のあらゆる悪がはいっていた。プロメテウスは、それらが人間の世の中にはびこらないよう、箱の中に閉じ込めておいた。しかし、パンドラがその箱を開けた為、箱の中からは病気や憎しみ、盗みや怒り、嘘や疑いなどのあらゆる悪が、人間の世界に飛びちった。そして全てが出て行ってしまった最後に残っていたのが、希望だった。こうして人間たちには、どんなひどい目にあっても、希望だけが残されるようになった。


「私、自分の性格を変えたい。
嫌味で、心が狭くて、人に冷たくて、嫌な言葉が思わず口から出てしまう。
もう、そんな性格に疲れました。自分の性格を変えたい。広くて大きな心を持ちたい」
久しぶりに会った友人がそう言った。
「私は彼方の性格を変える事は出来ませんよ。でも、彼方が変えると決心すれば、私はそのきっかけを与えられるかも知れません」
そう言うと彼女は、「もう決心しました。自分の性格を変えます」と言った。
「それじゃ、彼方をそうさせている原因を見つけに行きましょう」
私はそう言うと、彼女と一緒に心の深い処、深淵に潜っていった。

彼女の心の奥底には、黒い幾つかの塊が隅の方に押し込まれていた。その黒い塊を一つずつ開けていって、光りの当たる場所へと引き出していく。小さい頃の思い出、家族との思いで、前世の思い。そんな色々な思い出が、光りの中へと導かれていく。

それはまるで、パンドラの箱から飛び出ししていく魑魅魍魎、悪霊達のようだった。心の中に押し込まれていた思い出達が、光りの中へと飛び出していく。そして心と身体がどんどんと軽くなっていく。

もうそうなると後戻りは出来ない。彼女は軽くなった心を認識しないではいられなくなった。
「私、今まで何でこんな事で悩んでいたのかしら。心がおおらかになって、優しい気分になってきている。あれ、何で涙が流れてくるのかしら」そう言う彼女の頬から一筋、涙が流れてきた。
「何で涙が流れてくるのか、理由が解らない。でも、涙が流れてくる。」
その涙は、彼女が心の中に最後に残っていた希望を感じて、嬉しくて流した涙だったのかもしれない。
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by rev-umachan | 2010-02-03 20:58 | 個人セッション(ストーリー) | Trackback | Comments(0)
なじみの店
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今日、サンフランシスコにあるなじみの定食屋へ行ってきた。この店に行くのは何年ぶりだったのだろう。昔の日記に良く出ていた「サンフランシスコのオーガニック日本食の店」だ。ここのお店のご主人はエネルギーに対して敏感で、ヒーリングや宇宙人の話を良くしてくれた。以前、このお店の一画をお借りしてでセッションをさせていただいた事もあった。

ちょうどその一画はトイレの前にあったので、トイレ待ちのお客さんを捕まえては無料でリーディングをしていた。無料と言ってもお店の方からは、注文もしていないのにおまけの食事がわんさかとテーブルの上へとやってきた。お店としては、馴染みのお客さんへのサービスの一環としてのリーディングだったようで、お客さん達も喜んでいて「次はいつ来るの?」と、期待して聞いてきていたものだ。

そこのお店のご主人と、ひさしぶりに話をした。彼女の顔は生き生きししていて、まだまだ元気に働けるという感じだった。何年かぶりに食べた「ギンダラ定食」も美味しかった。
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by rev-umachan | 2010-01-10 05:18 | 個人セッション(ストーリー) | Trackback | Comments(0)
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最後のセッションを23日の夜に終えて、24日に福岡航空から羽田に飛んだ。そして同日、栃木にいる母の処へ行った。
何時もながらのハードなスケジュールだ。博多へ行ったその一週間前にも「癒しフェアー」の為に博多入りしていたから、私の身体は思ってもいない程疲れていたのかもしれない。

母がこう言った。
「お前は、九州で一体何をしてきたんだね。光が全然通らないじゃないか。どれ手かざしでもしてあげようかね」
手かざしというのは、「ヒーリングみたいな、そんな簡単なものでは無い」と母は言うのだが、どう見てもヒーリングにしか見えない。彼女はその手かざしと言うのを、もうかれこれ30年程している。私はその手かざしというのが小さい頃、妙に胡散臭く思えて、出来るだけ避けていた。そんな私がいつの間にかヒーリングにどっぷりはまっているというのは不思議なもので、この親あってこの子の私が居ると言えるのだろうか。

小さい頃、あんなに嫌がっていた母の手かざしだったけれど、その時は力強く、適所を得ていた。やはり年の功というところなのだろう。
私には無い女性的な母親の心を感じた。
「ああ。この人には、いつまでも超えられない処があるんだなぁ」
そう思わないではいられない暖かな母の手かざしだった。

母は、昔から変わった能力を持っていて、スプーンを曲げたり、火の玉や魂を見たり、それに祖母の異変を瞬時に感じるテレパシーなどをする事が出来る人だった。

そんな能力を小さい頃から目の前で見せられていた私だったから、「母にはかなわない」という気持ちがあったのは確かだ。それでも、「母のような能力が自分にも出せるかもしれない」と思う気持ちも芽生えていたのだろうと思う。母の能力を見ていると、初めは不思議だと思っていた能力が不思議ではなくなり、日常生活の中であたりまえの事柄になっていった。しかし、母が見せてくれたスプーン曲げの能力は、未だに私には出来ない能力の一つで、何時までも越えられない母の大さを感じないではいられない。
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by rev-umachan | 2009-12-31 07:30 | 個人セッション(ストーリー) | Trackback | Comments(0)
ヒーラー
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「こちらの方は、ヒーラーのうまちゃんです」先日、そう紹介されてしまった。
「ああ、私はヒーラーなんだ」と、その時は思ったのだけれども、ヒーラーと呼ばれるのにはどうもしっくりしない。
かと言って、「ヒーラーではない」とも言えないし、自分自身をどういう肩書きにしたらいいのかに悩んでしまう。ヒーラーと言うと身体の調子の悪いところを治すイメージがあるのだけれど、私の場合は心の治癒を中心にしているものだから「スピリチュアル・カウンセラー」という肩書きの方がしっくりくるのかもしれない。しかしかと言って、身体の痛いところを治さないという訳では無いのだから説明するのに苦労する。

私のセッションを受けた人が友人に薦める時にも、説明に苦労すると言っていた。「唯、対面で椅子に座って話をするだけだよ」と説明するそうだ。確かに、それは嘘ではない。話をしながらエネルギーを動かしていくのだけれど、エネルギーが見える訳では無いので、話をしているだけとしか説明しようが無い。

殆どの場合、私はクライアントさんに触らない。もしくは、触るとしても軽く手を当てるだけだ。女性の身体を触るのに気を使うという理由もあるし、ヒーラーとしての枠を超えてしまい、マッサージあるいは整体の領域に踏み込んでしまうというのも、免許も勉強もろくにしていない私としては避けたいところなのだ。

それが、友人や知り合いがクライアントさんだったり、遊びでヒーリングをする時は別だ。気心も知っている相手だし、マッサージをするという相手の了解も得れる。いつもは押せないおしりのつぼ、足の付け根、脇の下の筋肉、それに首や腰の筋肉や軟骨をどんどん押したり引っ張ったり、肩や足を動かして筋肉の深いつぼを刺激出来る。

先日、そんな話をKさんに話したら、私のマッサージを受けてみたいと言う。見ると、彼はわき腹を痛そうに擦っているし、頭、首、腰も痛そうな感じだった。
早速、彼のお腹に手を当ててあげる。身体を引っくり返して次々に身体のつぼを刺激して、15分くらいで私のマッサージは終わった。すると彼はこう言った。


あれっ。もう手を離していたんですか。ずっと手を置いているのかと思いました。残像とでも言うのか、手を置いた感触がずっと残っていたんですよ。普通のマッサージじゃこんなに気分が良くならないもんなぁ。体重も5キロぐらい軽くなった気分だ。
それにあれ、お腹がもう痛くない。ムチ打ちで良く動かなかった首が、グルングルンと回る。痛かった腰もこんなに動く。フラフープが出来るくらいだ。
それに、あれっ。20年間変形して痛かった足の付け根が治ってる。
この足の付け根の事。言ってませんでしたよね。言ってもないのに治ってしまった。
5回とか回数をかけて治したらやっと治った。ありがたいって思うでしょ。それがでも、こんな5分、10分のマッサージで簡単に治ってしまったら、逆にありがたみが無いって言うか。そんな簡単に5分ぐらいで治るのに、20年以上も苦しんでいたなんて、私の人生は今まで一体何だったんだろう。と思ってしまう。複雑な気分です。


そんな彼のコメントを聞いて、私も複雑な気分になってしまった。こんな事していたら、「私はヒーラーです」とはますます言えなくなってしまう。しかし、「整体師です」とか「マッサージ師です」とかも言えないし、何という肩書きにするのかまた悩んでしまう。
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by rev-umachan | 2009-12-30 15:19 | 個人セッション(ストーリー) | Trackback | Comments(0)